ファイナンシャルプランナーのための、初めてのセミナー開催ガイド

ファイナンシャルプランナーのみなさん、こんにちは。

ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を持つ方で、初めてセミナー開催を考えてられる方のためにポイントをまとめました。

 

何のためのセミナーですか?

通常、セミナー開催というと二種類に分けられます。

1)セミナーそのものが本命商品のケース

2)他に本命商品があり、セミナーはそれを買ってもらうためのステップであるケース

  (1)のケース (2)のケース
価格 比較的高い 比較的低い
集客難易度 やや敷居が高い 比較的集めやすい
メリット すぐ収益に直結する 顧客の反応が分かる
デメリット 金額に見合った内容が求められる 直接の収益は少ない
具体例 FP試験対策セミナー 本やコンサルタント契約の呼び水として

 

通常(2)のケースが多いので、これを読まれている方も本命商品が別にあって、そこへ至る最初のステップとしてセミナーを捉えている方が多いかもしれません。

(1)のケースは、ファイナンシャルプランナーの試験に向けた「合格直前対策セミナー」のようなものが挙げられるでしょう。

いずれにしても何のためにセミナーを行うのか、その目的を明確化しましょう。

 

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ターゲットを絞ろう

目的が明確になったら、次にセミナーに来てもらいたい見込み客を決めましょう。

この時、ある程度絞り混むことが大切です。

例えば「事業承継について相談事がある都内に住む、60歳から70歳までの後継者がいない自営業者」といった具合にです。

かなり細かいと感じられたかもしれません。

しかし、一言で事業承継に関心があると言っても心配事は人それぞれ。普通に「事業承継セミナー」と銘打ってやっても銀行なんかがやっているものと差別化できません。

ここは思い切って絞り混みましょう。

 

絞り混むにあたって、一つ注意点があります。

事前にニーズを調べてほしいのです。

いくら絞り混むのが良いと言っても、需要の無いところで絞り混んでも無意味です。一定の需要があって初めて絞り混むことも可能です。

「Yahoo!知恵袋」や「教えてgoo」などのQ&Aサイトを見たり、周囲の人から話を聞くなどして、需要のある無しを把握するようにして下さい。

 

ファイナンシャルプランナーと言っても、全分野得意という人は少数派でしょう。

セミナーをやるとなると、自分の得意分野でやりたい。そう考えても無理はありません。

しかし、その考えは顧客ニーズを無視したものです。

そうした自分本位なセミナーにならないようにするためにも、顧客ニーズを調べてほしいと思います。

 

すでに本命商品がある人で、その商品が幅広い層を対象としたものであっても、セミナー自体はより専門的なものの方が訴求しやすいです。

大多数のFPにとって、本命商品はコンサルタント契約ではないでしょうか。

実際のコンサルティングでは資産運用から相続まで幅広く扱うからといって、セミナーも「何でもできるFP」として開催するのはよくないでしょう。

 

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集客

セミナーを開こうとされるFPの方で、実績がゼロという方はいないと思います。

その実績をフェイスブックやブログでアピールし、まずは無料のスカイプ相談から始めましょう。

その相談の中で、セミナーのテーマに対するニーズがあるか。どういう人ならセミナーに来て顧問契約してくれそうか探るのです。

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スカイプ相談をしたら、先方の許可を得て匿名で相談内容と対策をブログやFacebookで発表します。

つまり、これまでの実績でスカイプ相談を集めて相談実績を作り、それをベースにさらにブログやFaceBookで実績をアピールすることを繰り返します。

 

FPとして実績があっても、通常それは外からは見えないものです。

しかし、ブログやFaceBookという「公の場」で、そこにやってきた人との対話を繰り返しているうちに、あなたの話をもっと聞きたいという人が必ず出てきます。

もしかしたら出版の依頼があるかもしれません。

 

そうした下地をしっかり作ってからセミナーを企画すれば、集客自体はそれ程難しくないでしょう。

FP資格を持つ人は多く、最難関のCFPですら、合格者は2万人以上います。「資格を取得して実績があります」だけだと(本来は十分立派な実績なんですが)、セミナー開催は難しいことを知っておきましょう。

 

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「お土産」の準備

 ここまで来ると、当初のプランからだいぶ変わってきているかもしれません。

しかし、それでも構いません。

実際にお客様の声をベースにした講演テーマ。これに勝るものはないからです。

セミナーでは「これは実際にあったケースですが・・」というふうに具体例をあげて話ができます。

聞きに来られた方も、実際の例が聞きたい方が多いので、これは喜ばれます。

 

最終的なセミナーテーマの調整が終わったら、お土産を用意して下さい。

ここで言う「お土産」とは、あなたのセミナーに参加した人しかもらえない資料のことです。

 

いかに良い話が聞けても、手ぶらだと来た人は何か物足りなさを感じます。

何かモノをもらった方が来た方は喜ばれるものです。

また、こうした資料を渡した方が以下のようなメリットがあります。

1)「参加者しか入手できない資料を渡す」というのが集客のアピールポイントになる

2)資料を渡すことで、本命商品の購入につながる可能性が高まる

 

お土産として渡す資料は、単にセミナーの内容を踏襲したものではなく、もらった人が「得した」と感じるものにすることが重要です。

このお得感があれば、本命を買ってもらえる可能性はグッと高まります。

 

セミナーや資料に満足して頂いたかどうかは、最後にアンケートをとって必ず集計して下さい。

その結果をもとに、さらに良いセミナーができるようにしていきましょう。

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